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志学会@枚方

広報担当のあんなです。

先日10/26㈯、当社の取締役&女将の池田と共に、経営実践研究会による志学会@枚方に参加してまいりました。前半の株式会社宮田運輸 宮田社長からのお話は前回の記事にまとめましたので、今回は後半の野中代表のお話についてまとめます。

株式会社わけわけの野中健次代表からは枚方での開催の思いやご活動についてのお話でした。

飲食店でのアルバイトと掛け持ちしながらでしたが学生時代に塾講師・家庭教師バイトを経験し、小中学校教諭の友人もいる身として、また小学生・中学生の2人の子ども達を育てる保護者の1人として、他人ごととは思えず、身の回りの実情を顧みながら拝聴しました。

4年間公立中学校教諭としての勤務後に複数の会社で勤務され、保護者が過敏になることで先生たちが疲弊してしまっている現状も、企業必要なスキルと教育との格差もどちらも体感されたご経験から、今の社会を良くしていきたい、そのために自分ができることは先生がいきいき働ける環境をつくることだ、と発起され、現在の株式会社わけわけを設立、また先生達のシェアハウスわいが舎を始められたそうです。

「先生は社会を知らない」とよく言われますが、先述の通り教員としてもサラリーマンとしてもどちら側の立場でも働いたことのある野中代表からすれば「先生以外の人は教育を知らない」とも思われるそうで、そのギャップを埋めていく必要があると活動されているとのこと。

教育現場のICT活用

そんな認識の差は、教員・保護者、の二者間だけでなく、行政・教育現場にも起こっており、その一端として挙げられていたのが、学校現場でのICT活用状況です。

GIGAスクール構想でほぼ全ての自治体で一人一台端末が入りましたが、端末導入を目的としている委員会が多いことに危機感を抱かれたそうです。

実際に子育て中の母として我が子の様子を見ていると、最寄りの公立小学校では端末を触れるのはものすごく限られた時間だけ・持ち帰るのも長期休みだけ、しかもタイピング練習をたまにするくらいで、端末は「いつも学校で管理されているけどたまに借りれるもの」という認識。一方同じ自治体で他の小学校に通わせているお子さんのお話を聞けば、きちんと1人休み時間もゲームをしたり持ち帰れるので「学用品のひとつであり自分のもの」として扱っている。自治体を越えた場所に住まう友人の話を聞けば、コロナで自宅待機期間などにはリモート授業を受けることも可能、など1人の母としてその差があまりに大きいことを体感していました。また、息子は中学受験をしICT導入が進んでいる私立中に通っているのですが、彼の学校ではiPadを忘れたら授業を受けるのに支障がでてしまうくらい、確認ミニテストや発表など多くの場面で使っています。物価高が叫ばれる中でもコロナ禍で私立中学思考が高まったのは、そういった環境による学びの差が大きく開くことを懸念した背景が大きいのではないでしょうか。

私の個人的な視野からでもうかがえる現況がこうなので、より深く教育に関わられてきた野中代表は、ICTを活用しながら子どもたちが主体的に学ぶ授業にするには先生同士が学び合う環境づくりが必須と感じられ、2021年4月に独立し様々な自治体のICT活用・DX推進アドバイザーとしてもご活躍されています。

中でも特に素敵な取り組みだなと感じたのが、現在実施中の枚方市教育委員会主催「Minecraftで創ろう!30年後の枚方市」という企画。

内容は、10月〜1月、枚方市内の小中学生20名でプロジェクトチームを結成し「30年後の枚方市が魅力ある街であるためにはどうすれば良いか」について議論。プロジェクトチーム内の議論や専門家へのインタビュー等を通して、議論した内容をもとに、Minecraft Education Editionを活用して街を再現すというもの。こちらの企画大人気で100名以上のご応募があったため、参加されているのは応募フォームに熱い意欲や想いを書かれていたお子さん達ばかりで、学校では活躍する場が少ないお子さんでもイキイキとその意欲を発揮できる場所になっている側面もあるそうです。

子ども同士が課題に向き合い、課題解決に向けて粘り強く協働する力を養うのが目的のようですが、小学生が親を通じてではなく、地域企業の大人達と意見交換をしたり交流することができるというのは、とても大きな魅力だと思います。

私の場合は完全リモートワークなので、子ども達にとっては仕事をしている背中を物理的にすぐ傍で見ており仕事に対するイメージも身近に感じることができていますが、子ども達にとっては捉えにくい「仕事」という抽象概念について、より現実的に考えるきっかけになり、興味・関心が高まりますよね。

教育現場の実情

野中代表が公立中学校の教員をされていた4年間は、とにかく仲間に支えられた時間だったそうです。そんな野中代表が教員退職後、株式会社LoiLoでの勤務時代、外部から先生と関わられていて実感されたのは『熱心な先生ほど職員室で孤立してしまう』そんな保守的な考えの強い教育現場の問題点でした。

そんな先生の質について注視されることはおおいですが、質以前にそもそも数自体が減少しています。下記の通り、教員の採用倍率は全体で3.7倍、小学校は2.5倍、自治体によっては1.3倍の場所もあり減少傾向は進むばかりです。

今年度、全国で採用された公立の小中学校や高校などの教員の採用倍率は3.7倍で過去最低となり、このうち小学校の採用倍率は4年連続で過去最低となったことが文部科学省の調査でわかりました。

全体の採用倍率は3.7倍で前の年度の3.8倍から低下し、平成3年度と並んで過去最低となりました。

中でも小学校は2.5倍と4年連続で過去最低となり、自治体別にみると秋田県と福岡県で1.3倍、佐賀県と大分県で1.4倍など18の自治体で2倍を下回りました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220910/k10013812101000.html

そんな働く職種としてもイメージが悪い現状がある「先生」という職業を、イキイキして魅力ある対象に、先生たちが幸せによりよく働ける環境を、と始められたことのひとつが先生シェアハウスです。

先生シェアハウス わいが舎

野中代表ご自身が家族で住めるシェアハウスに住まわれたご経験から、シェアハウスだからこそ得られる支え合いや学びがあったと体感されたことがきっかけとなったそうです。

先生が学校以外で繋がり知恵を持ち寄ることでお互いが切磋琢磨し悩みを解決したりすることで、仕事でも力を発揮し幸せに暮らすことができるようにという思いで建てられたとのこと。

若手教員を応援する曲作り企画を音楽教科担当の先生をシャアハウス住民のみんなで進めたり、住民間同士の交流はもちろん、近隣の方とのBBQ、企業の方との交流、地域のご高齢の方のお話を聴く機会を設けるなど、わいが舎ふぁみり〜という利他的コミュニティで1人1人がクリエイターとして個々の能力を「みんなで」一緒に何かするために持ち寄り発揮して楽しく活動されているそうです。

そんなわいが舎ふぁみり〜の一員の現役教員の方もお話してくださいました。中学生は「人の役に立ちたい」という気持ちはあるのに「人の役に立てる場が」ない、そんな状況を打開すべく、枚方パートナーシップス株式会社ご協力で楠葉西中学校の中学生達が企業に関わりいろんなプロジェクトを実現する機会を得られているそうです。

現在枚方市は日本全国の48中核都市幸福度ランキングで33位ということですが、こちらについても野中代表は改善していきたい思いから、Facebookグループ「枚方が好きやん」の管理人をされたり、色んなイベントに関わることで、まずは枚方から幸せな街にしていきたい、ということでした。

枚方市の小学生すごい

このお話を拝聴した翌日、枚方市に春転居してきた友人の新築祝いにおじゃましていました。

小学3年生と1年生の子ども達と会うのも久しぶりだったので、色んな話をしていると、「宿題終わってるん?」という母である友人の何気ない質問で小学3年生の子が「発表するのに見せるやつは作ったけど話すこと書くのは終わってない…」と傍で宿題を始めました。

タブレットできちんとプレゼン資料のようなスライドを作り、それに対して話すこともきちんとアプリを使って入力していく様子を目の当たりにし、自治体による差をありありと感じました。

その差が「住みたい街ランキング」や「子育てしやすい街ランキング」に反映される日はそう遠くないのではないかな…と隣接市に住まい子育て中の私はひしひしと感じました。

同時に、当社もICTの活用によりお客様によりよいサービスを提供したり効率化を実現しなければと身の引き締まる思いです。

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